妻に先立たれ、後を追おうとするオーヴェの前に現れる引っ越してきた隣人、妻のかつての教え子、そして疎遠になった元友人。妻以外には心を閉ざしていたオーヴェだったが、次第に周りとの距離を縮めていく。
ㅤ
気難しくて、いつもピリピリカリカリ。何かあるとすぐに怒鳴って威嚇するオーヴェ。間違ったことは言ってないんだけど、とにかく当たりが強い。最初はそんなオーヴェを見て「こんな人周りにいたら超嫌だ」って思った。でも彼の生い立ちや妻との出会いや妻への想いを知ることで、だんだんと彼が何故そうなったかってのもわかってくる。
ㅤ
「妻以外はどうでもいい」ってナチュラルに言ってしまうくらい、彼はこれまで妻のためだけに生きてきて、実際の彼は最初のイメージとは違ってとても愛情深い人だった。だからこそ先立たれた寂しさってのが深くて、周りなんかどうでも良いやって感じなんだけど、隣に越してきた家族がよく言えば社交的でドンドン入り込んでくる。うっとおしいと思われるレベルなんだけど、奥さんがあっけらかんとした人でチャーミングで、2人の娘たちもだんだんオーヴェに懐いてきて、打ち解けていく姿がとても微笑ましかった。教え子とおデブちゃんと散歩するシーンなんかは微笑ましさ100%。口は悪いけど何だかんだ面倒見て世話するオーヴェの人となりを周りの人もわかってきて、良い人間関係が築けてホッコリ。
ㅤ
白シャツに対して復讐とまではいかなくてもひとあわ吹かせることができてスッキリ!
ㅤ
この映画、見るまでは「面白いんだろうけど見る気になれないなー」って思ってたけど、いざ見てみたら「は〜!みてよかった!」って思えたから、やっぱ見る気になれなくても面白そうなのにはどんどん手を出していこうと思った。