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ミュンヘンへの夜行列車のMaoryu002のレビュー・感想・評価

ミュンヘンへの夜行列車(1940年製作の映画)
4.3
1939年、科学者ボマーシュと娘アンナ(マーガレット・ロックウッド)はナチスに追われチェコからイギリスへ逃れるが、秘密工作員カール・マーセン(ポール・ヘンリード)によって拉致されドイツに送られる。彼らを取り戻すべく、英国スパイのガス・ベネット(レックス・ハリスン)がドイツ将校に化けて敵地に乗り込む。

「第三の男」「フォロー・ミー」などのキャロル・リード監督によるスパイアクションの傑作。

まず、第二次大戦真っただ中という時代に、開戦直前の緊張感に包まれたヨーロッパを舞台にしているところが凄い。
スパイ同士の騙し合いからの逃走劇と銃撃戦は娯楽性十分で、そこにロマンスも程よく盛り込まれている上に、全体的にユーモアに溢れているという非常に贅沢な作品だ。
90分に全く無駄がない。

コメディ部分を担当するイギリス人2人がなぜか強かったり、ドイツ将校たちが間抜けだったりという設定の粗さはあるけど、全体の構成は007やミッションインポッシブルシリーズの先駆けといえる見事さだった。

レックス・ハリスンの軽薄ながらも頼れるエージェントがいい!
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