メル

ミュンヘンへの夜行列車のメルのレビュー・感想・評価

ミュンヘンへの夜行列車(1940年製作の映画)
3.8
「第三の男」のキャロル・リード監督の初期の作品で、サスペンスなのにどこかコメディタッチ。

この作品の時代設定は1939年9月1日ドイツがポーランドに侵攻した日からその2日後にイギリスとフランスがドイツに戦線布告し、まさに第二次世界大戦の始まった3日間が舞台。
そしてこの作品が上映されたのが1940年なので、開戦真っ只中でドイツとイギリスのスパイ合戦を撮影していたという事だろう。

ナチスドイツの手からチェコの科学者とその娘を守るため、イギリスの諜報員がナチスの上官に扮して作戦を実行するが…という話。
ミュンヘンに着いてしまえばゲシュタポに捕まってしまうという状況の中で、ハラハラ、ドキドキ、時にクスクスとなる。

イギリスの諜報員役のレックス・ハリスンは「マイ・フェア・レディ」のビギンズ教授が有名で、何処と無くとぼけていて次から次へと喋り倒し相手を煙に巻いたり、この頃は未だ若いのでアクションもやって見せたりと活躍してます。

ナチスドイツ側のエージェントも科学者の娘に好意は抱くも職務に徹して冷酷に行動する所などは中々でした。

旅行中に自国がドイツに戦線布告した為に急に冷たくあしらわれる2人のイギリス人が良い味出していました。
ドイツのキオスクに「我が闘争」が並んでるっていうリアルさが凄い!
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