片腕マシンボーイ

血の祝祭日の片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

血の祝祭日(1963年製作の映画)
3.2
キチガイ映画の巨匠ハーシェル・ゴードン・ルイスのデビュー作であり、スプラッタ映画の元祖
ポンコツ映画や可愛い映画ばかりみていたら馬鹿だと思われるんで、たまには歴史を変えるような名作も観なきゃね!って前向きな気持ちで鑑賞

キチガイのおっさんが古代エジプト料理を再現するべく!食材求めて殺しまくんよ、って話

いやぁ、デビュー作だからってナメたらあかんな!ハーシェル・ゴードン・ルイスは変態の中の変態であり、キチガイの中のキチガイってのが節々に表れてるわぁ
もちろん古い作品なんでね、造形はヌルいし血糊もシロップっぽいですわ
でもな、技術がまだまだ追いついていないだけで、衝撃的なもん見せて映画ファンを驚かしてやろう!って意気込みはビシビシ感じたし、それ以上に俺は美女をぶっ殺してバラバラにしてやる映画が観たかったんだよ!ってスプラッタ愛が素晴らしかった
尊敬すべきキチガイパイセン!

それに今観るとヌルく感じちゃうだけで当時観た人達は度肝抜かれたんやろうなぁ
今はスプラッタも映画のひとつのジャンルとして認知されているし、ファンだと言ったところでそないに蔑視されることもないが
当時からしたら完全にキチガイ扱いやったんちゃうやろうか?マイノリティやろ?はじめから受け入れられたんかなぁ?
頭パッカーンなって脳みそグチョーンなってたり、チンコみたいなベロ引っこ抜いたり、ゲラゲラ、そんなんが自然と受け入れられるみたいなキチガイばかりの世界なら最高に素敵やな!

そして本作が映画の歴史に風穴をあけ、後に我々を楽しませる数々の名作が生まれる
もし本作がなければ、あの生首だけにされちゃう性欲変態博士も、あのチェーンソーの殺人鬼も、あの頭に針がいっぱい刺さったセノバイトも、宇宙人の操る機械が体にとりついて暴れ回るネクロボーグも、解体好きのでんでんも、もちろんゾンビすら映画界に登場していなかったかもしれません
まさにキチガイ映画の始祖であり映画史に燦然と輝く名作なのであります!

ちなみに本作にでてくるキチガイ殺人鬼は足の悪い料理人の冴えないおっさんでしてね、何でこんな犯人にコロコロ殺されんねん、何でこんな犯人すぐ捕まえられへんねん、と鼻ホジりながら鑑賞するハメになること必至なんですがね、キチガイ殺人鬼とポンコツ刑事の間の抜けた追いかけっこの先に訪れるゆる〜いラストはあんぐりなること確約します!いやぁ、度肝抜かれた!キチガイが過ぎる、ゲラゲラ

あ!犯人よりキチガイなんは、料理人がキチガイとは知らず料理を発注するおばさんな、料理人が殺人鬼と知った直後に発する台詞の破壊力!キチガイ極まれり!
いやぁ、キチガイなあなたにはハンバーガー食べながら観るんを推奨します!

しかし、あれやな、言うつもり無いのについついキチガイ言ってしまうのなぁ、ゲラゲラ