真っ黒こげ太郎

パキスタン・ゾンビの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

パキスタン・ゾンビ(2006年製作の映画)
4.0
冒頭やエンディングで流れるテーマ曲、陽気すぎ!!!!wwwww
しかもやけに耳に残る!!!!wwwwww



例によって例の如くライブを観に行く為に車で出発した若者達。
だが、途中で売店で買い食いしたケーキが悪かったよう一時停車して川辺で吐く若者の一人。
だが、その川辺には水質汚染によって生まれたゾンビがうろついていた!!
ゾンビ軍団に襲われ、何とか逃走する若者一行。

しかしその後、道に迷った挙句仲間の一人のゾンビ化か大進行!!!
道を聞くため途中で謎の占い師を同行させるが、そいつは生首を取り出したりと見事なまでの狂人だったので放り出して事なきを得る。

しかし今度は、車がガス欠!!!
助けを呼びに、小屋を訪れるがその小屋は殺人鬼の住処だった!!!
顔を隠した謎の殺人鬼はトゲ付き鉄球を振り回し、若者に襲い掛かる!!!

って、詰め込みすぎや!!!!!!!!wwwwwwww



ドライブに出かけた若者達が、ゾンビや狂人や殺人一家に襲われるという、何とも闇鍋感の漂うスプラッター・ホラー。

何でも、パキスタン初のゴア・ホラーで、ホラー映画好きなアイスクリーム屋のオヤジが作った自主制作映画なんだそうで。
ってかアイスクリーム屋のオヤジてwwwwwwwwwww
(しかも特典映像のドキュメンタリーに出てたオヤジさんのお店にはあらゆるホラー映画のキャラフィギュア&ポスターが!!!w)

そんな制作過程の時点で凄い本作だが、こんな邦題の割にゾンビは前半にちょろっと出てくるだけ!!!
もはや何のために「パキスタン・ゾンビ」なんて邦題にしたのか分からない脇役っぷりです。wwww

実際に本編の半分以上を占めるのは殺人鬼の家族が若者達を襲う「悪魔のいけにえ」系のスラッシャー・ホラーでした。
(狂人オヤジが車から放り出されるシーンなんか殆どそのまんまだし。)
ってかまた「いけにえ」か!w皆どんだけ「悪魔のいけにえ」好きなんだ!!!wwww


とにかく制作者さんの好きなホラー要素をこれでもか!と言わんばかりに詰め込みまくっており、何でもありなカオス状態!!!
(「サンゲリア」風のゾンビとか、「クリープショー」風味の演出とか。後車のガラスを割って襲うシーンはちょっと「ハイテンション」風味。お前はフランケンシュタインの怪物か!?w)
ハッキリ言って内容はムチャクチャ!!!脚本も何もあったもんじゃないな。w
正直、普通の真っ当なホラー目当てで観たら物凄い勢いでズッコケると思う。


だが、沢山突っ込んでいるため海外と最後まで退屈せずに最後まで楽しめてしまった。w
後半は少々テンポが緩くなるが、全編パクリ倒しながらも勢いがある。

グロメイクやゴア描写もかなりしっかりしているし、前半のゾンビが所謂「マカロニ系」な腐乱メイクまみれ&内臓丸かじりタイプなのも好感触。
美術も低予算ながら自主制作とは思えないほどしっかりしていて、不気味さも十分。

また、本作にはレザーフェイス的ポジションの殺人鬼がいるのだが、得物がトゲ付き鉄球だったり、実は娘(!?)だったりと、既視感まみれな中でオリジナリティを放っているのもこだわりを感じられた。


正直勢いと好きな物混ぜこぜで突っ走ってる感はあるが、何でもありなごちゃ混ぜ感が愉快な一作だった。

制作陣さんの80年代のホラー好きっぷりがひしひしと伝わる、ごった煮スプラッターの力作!!!!

余談だが、今作のテーマ曲の70~80年代風のBGMがやけに耳に残る。
必聴だ!w