たんなるドタバタでザンネーン?
ケヴィン・スミス作品の常連さんであるジェイソン・リー主演のラブコメディ。
ダブルヒロインに、セルマ・ブレアと「ジェイソン・ボーン」シリーズのジュリア・スタイルズ。
花嫁の父役で「ザ・カー」や「ウェストワールド」で男臭さ全開だったジェームズ・ブローリンが出演してます。
社長令嬢のカレン(セルマ・ブレア)との結婚式をひかえたポール(ジェイソン・リー)の独身最後を祝うバチェラーパーティ。
そこへアルバイトでやってきたダンサーのベッキー(ジュリア・スタイルズ)。
朝、ポールが起きると、隣で寝ていたのはカレンではなくベッキーであった!
バレたら大変と、大急ぎでベッキーを部屋から追い出すポール。
しかし、なんとベッキーはカレンの従姉妹だった・・・?!
ベタベタなお話ですが、ギャグはそれなりに面白く、笑えます。
毛ジラミネタや下痢便ネタもありますが、どちらかというと下ネタよりもキャラクターや舞台設定でキチンと笑かしにくるタイプなので非常に分かりやすく、ギリギリ下品にはならずにすんでいます。
ただ、ずっとコメディ調が続くので、ラストにつながるドラマ部分がメチャ弱いのが明らかに難点。
ベッキーとの仲をカレンに勘ぐられないようにしようと奮闘するポールの姿に尺を使いすぎてしまって、ポールが「無難な人生に対する疑問」を抱えている事や、ベッキーとの出会いから彼女に惹かれてゆく心の機微をあまり描写していないのがよろしくない。
また、ベッキーやカレンの心情も殆ど伝わってこないし、これだと本当に笑いをとりにきている映画でしかなくなっています。
そんなだからラストの結婚式がとってつけたようで、なんでそうなるの?と首をかしげるほかない。
カレンとポールの兄なんて、さすがにいきなりそれはおかしいでしょ(汗)
こういう映画って、脇役が光っている事も成功の条件だと思うんですけれど、親友や薬屋の兄ちゃん、ポールの継父など、いじくればいくらでもおかしくなりそうなキャラクターがたくさん出てくる割に、どいつもこいつも半端な活躍しかしてくれないのもネック。
ジュリア・スタイルズは、美人女優というわけでもないですが(失礼!)ボーンシリーズでのよく知られた雰囲気とは全く違ったコケティッシュな魅力を放っていますね。
セルマ・ブレアは服の上からでもスタイルの良さが分かりますし、女子を見るならアリですが、どちらかと言うとジェイソン・リーが出突っ張りなんですよね〜。
それだけに(せっかく笑えるのに)惜しい一作でした。
セルDVDにて