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永遠のガビーのSKEのレビュー・感想・評価

永遠のガビー(1934年製作の映画)
4.5
螺旋階段を転げ落ちるのは乳母車ではなく夫人を乗せた車椅子、オデッサの変奏。過剰な移動撮影によって空間を掬い上げる感覚、構図の変化によって映画の形式について絶えず意識が向くために、そこに照明を手にしたカメラ目線の撮影スタッフが映り込むことさえ物語世界の破綻を招く要素にはなり得ない、というか破綻したところで問題無いというか。とはいえ置かれない受話器、即ち永遠に宙吊りにされた交流を巡るドラマも良き。
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