かりっと焼いた林檎と柑橘系果物

クロノスのかりっと焼いた林檎と柑橘系果物のネタバレレビュー・内容・結末

クロノス(1957年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

蝿男の恐怖で有名な
カート・ニューマン監督の
SF作品。

宇宙から謎の飛行物体が
地球へやって来て
その物体から出た謎の光が
人から人へと乗り移り、
物体は核ミサイルの攻撃でも
ビクともせず海底へ落下し
突如陸上へ現れて四角い箱の様な姿
〈クロノス〉となり
謎の光に導かれるかの様に
各地の発電所等を襲う…というお話。


後の数多の作品に影響を与えているとみられる様なシーンが多く、ウルトラQやアウターリミッツの様なSF特撮映画の様な作風が魅力的な本作。
謎の飛行物体や光が次々に変貌を遂げる
様子はなかなか緊張感があり、お話も
余計な横道は少なく
淡々と進むためかなり観やすく引き込まれます。
音楽もお化け屋敷のヒュ〜という様な感じでレトロなミステリアスさが楽しめます。

謎の物体 クロノスのロボットとも
怪獣とも言えない独特なデザインは
無機質かつ不気味で雰囲気が素晴らしいです。(T2ファージの様)
意外にもこの見た目で脚をヒョコヒョコさせて歩く姿や機械的で奇怪なピッポ〜という電子音はどこかまぬけで愛らしさも感じさせます。


謎の光が自分の星の資源が無くなったため
地球へ資源を奪いにきたという点が
ウルトラセブンのクレージーゴンを思い出させました。(何となく雰囲気は似ているかも?)


核ミサイルでも大丈夫だったクロノスが
エネルギーを逆流させる事で
割とあっさり倒されてしまうのも
驚きましたがそれなりに楽しめました。

SF特撮映画黎明期の佳作と言えると思います。