色々差別やら分断やら深まるばかりの現代だけど、この映画の61年の頃からフランス文化圏でもそうなのかあそうなんだろうなあ人間だものなあと思わされる。だからこそ分断を乗り越えようと試みる映画実験のメタ映画。ちょっと今村昌平初期作なんか思い出す。何となく自分も観客としてその実験に参加してる気分になってたりもした。で前半は眠かったんだけど、後半で白も黒も入り混じって人種なき人類グループって感じになって議論してる様子にはグッときた。その後さらにグッとくるそんなとこで泳ぐなよ海水浴で、わざわざまた亀裂をつくって落としてみせるこの監督は、人類分断の原因は無邪気なエロ美女と言いたいに違いない。そうなのかなあそうなのだろうなあと思った。
