SouAzami

ダージリン急行のSouAzamiのレビュー・感想・評価

ダージリン急行(2007年製作の映画)
3.6
父の死から一年。絶交状態だった男3兄弟が長男の提案で、再び絆を取り戻すためにインドのダージリン急行に乗り込み旅に出る。

この作品の最大の特徴は撮影方法がシンメトリーになっているということ。今でこそ知られているウェスの撮影方法だが、この作品が出発点。
冒頭の電車に乗り遅れるビル・マーレイ。足の長さでギリ乗れるエイドリアン・ブロディ。このシーンはインパクトあり!今まで常連でレギュラーだったビルが今回はここで終わり!「マジか!」これだけでウェスファンは笑ってしまうw

今回のポイントは父親の遺品が入った11個のスーツケース。3兄弟はこの荷物を移動のたびに大変な思いをしながら運ぶ。大切な物だから運ばなくてはならない。その半分義務感と兄弟のわだかまりが良い感じで混じり合っていたのが普通の旅ではなかった。個人的にただ楽しいだけの旅より、意味合いを持たせた旅の方が好きなのでとても好感が持てた。

母親の一言からのラストのシーンは本当に好き!あの開放感は観ている側にも幸福のひと時を与えてくれる。
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