紅孔雀

下女の紅孔雀のレビュー・感想・評価

下女(1960年製作の映画)
3.5
韓国映画オールタイム・ベスト・アンケートで堂々の1位。「死ぬまでに観たい映画1001本」にも選ばれ、さらに『パラサイト』にも影響を与えた、という鳴り物入り(と言っても60年前の作品ですが)の一作です。おどろおどろしい音楽に乗せ、裕福なピアノ教師一家が下女の毒牙にかかり崩壊する様を描きます。怪物キム・ギヨン監督が、下女の“階段落ち”をどう描くのか、に興味津々。ただポスターほどのインパクトは正直ありませんでした。結末にも意外性がなく(あ、サプライズ・エンディングはあるんですが)、韓国では鹿賀丈司似の男性がやけにモテるんだなぁ、といったノンキな感想を抱くばかり。申し訳ないことです。
思わず笑ったのは、不倫された奥さんが下女に料理を出しながら「世の中逆さまよ、なぜ私が愛人に食事を?」と嘆く場面。こうしたブラックユーモアが、ギヨン監督の隠し味なんでしょうか。とにかく、評価しにくい古典映画でした。
紅孔雀

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