じぇいらふ

下女のじぇいらふのレビュー・感想・評価

下女(1960年製作の映画)
4.7
ポン・ジュノ『パラサイト』の元ネタ作品として知ってはいたのですが長らく録画して放って置いてしまってて、やっと観たのですが、、、ナニコレ⁉️めちゃめちゃ面白いやん🤣👍👍👍👍

まず1960年韓国作品自体初めてです。多くの方もその様ですが、韓国映画に注目し出したのが最近で、自国の日本映画、米独仏西洋映画如く、映画史の名作としてのクラシックに韓国映画て入ってないんですよね。でも最近話題のインド映画も中国映画も当然映画創世記から作品てのはある訳でまだまだ知らない名作ありますよね✨

、、、で、『下女』なんですが(まずこの題名いいすね差別的で今使えない🤣)タイトルの字体がおどろおどろしくB級ホラーテイスト感良し👍期待感高まります。
そしたら、なんか女工達の仕事後の合唱クラブになって山田洋次の『下町の太陽』ぽいと思ったら、中村珠緒似の若い女工が、音楽の先生に恋する友達を助けようとして仇になるみたいな展開に案外邦画テイスト😆とほっこりしてたら、先生のお家が二階増築して身重の奥様が大変だから下女=女中を雇いたいとして、本作のいわゆる下女登場からグイグイヤバ面白くなります✨

最初この女は中村珠緒ほど存在感なくて、なんか変わってんな、タバコ(タンベって言うんだ😆不良語だけど実は韓国語?)吸うわ、ネズミ平気で掴むとか位だったんですが、奥様里帰り中に先生彼女に誘惑されてつーいヤっちまって❤️から地獄が始まります😱

この下女役のイ・ウンシムが素晴らしい👍✨ちゃんと綺麗で魅力ありながらも、どんどんヤバイ度アップしていって、この先生一家をトコトン追いつめ、遂には先生奪って家を支配してしまいます。この辺、『パラサイト』的ですが、『下女』の方がずっと狂ってて直接的です。

先生の家族が姉弟なのは『パラサイト』と同じですが、足が悪く常に疑心暗鬼の姉とうるさく糞生意気な弟、家族の為に甲斐甲斐しく内職する奥様が旦那の不貞で壊れていく様、何故かモテモテだけど悩むばかりでなんもせん結局コイツが一番悪いだろ❗️な先生等々、、、マトモな奴はいないのか⁉️笑。

音楽いいすね👍怪獣映画的な不安音楽が、これ音量間違えてるんじゃない⁉️セリフ聞こえるのか❓と心配したくなる程鳴り続けます。時折、下女が鳴らすピアノ🎹オリジナル曲❓とかいいです👍狂ってて笑。ここら辺、50〜60年代アメリカB級映画テイスト感じます。サミュエル・フラーとか。

普通に棚にある(置くな😅)ネズミ駆除用の毒☠️の存在が、これ絶対どこかで殺しに使うやつだ🤮と思いながらも、疑心暗鬼と不安で事態を混乱させる使い方が実に上手いです。コップ越し、雨のガラス越し、見せ方が上手いですよね。ヒッチコック入ってたりとか。監督さんかなりの映画好きぽいですが、どこで観たのだろう?かなりスタイリッシュですよ。

格差の象徴だったり、殺しの舞台だったり効果的に使われまくった階段が、素晴らしい最後の場面の舞台として終わる👏と思いきや、、、まさかの○○オチ笑笑。マジか😅😅😅あれは賛否両論ですが、軍事政権時代ですからこう終わらなきゃいかんのかしら?とも思いました。結局男尊女卑の世の中なのね、ていう皮肉とも。

なんだかんだ60年代韓国の風俗とか色々新鮮な見所ありますし、韓国映画としても歴史的1本とのことですので、是非観る価値ありますよ。韓国映画、特にサスペンススリラーは昔からハズレなしだった❗️👍✨
まずはキム・ジヨン監督と女優イ・ウンシム覚えました🤣✨