セガール出演31作目。雷神の異名を持つ敏腕刑事と猟奇殺人犯達との戦いを描く。占星術の暗号を手がかりに異常者を追い詰めていく展開は、まさにセガール版『ゾディアック』だ。主人公がチンピラ相手に苦戦しすぎ、スタント依存率も高くホラー演出のカット割りもくどい。だが主人公の過激さはシリーズでも上位に入るし、セガール自らが手掛けた脚本も『グリマーマン』を彷彿とさせ、復讐劇が増えた後期作品において異彩を放つ怪作となっている。幼年期のトラウマや女捜査官の推理で伏線を提示しておきながら、意味不明な結末を迎えるのもツボ。
(鑑賞メーターより転載)