上海十月

シェーンの上海十月のレビュー・感想・評価

シェーン(1953年製作の映画)
4.8
昔かなりの回数テレビの洋画劇場で見た。ポスターにもあるように晴れてるシーンを見たような気がしたが、実際今回のデジタルリマスタリングを見るとほとんどラストは、真っ暗。夜は明けていないから当然真っ暗。「シェーン」自体がいろんな側面を持っていると言うのは、最近知って見直すきっかけになった。ジョージ・スティーブンスの第二次世界大戦従軍が大きな影響与え、帰還した際、今まで通りの映画作りではできないと感じ、本人自身も自覚しながら明らかに暴力的であり、明らかにリアルを追求したような映画になっている。当時のハリウッド表現ギリギリの線を狙った演出とセリフが今、見直すと、ものすごすぎる。監督は、銃に対する嫌悪感を描いたつもりかもしれないが、観客には、そのリアルが受け、暴力表現の幕開けになってしまったかもしれない。時代劇における「用心棒」みたいな作品かもしれない。そして、イーストウッドは、「シェーン」のような作品ばかり作っていたんだと今更ながら納得してしまった。
上海十月

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