実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)の作品情報・感想・評価

「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)」に投稿された感想・評価

■統一公判一審「中野判決」
 共産主義化のイデオロギーを紹介する前に、まず、裁判でどう判断されたかを紹介しておく。1982年の統一公判の第一審判決では永田洋子に死刑、坂口弘に死刑、植垣康博に懲役20年が言い渡された。有名な「中野判決」である。

 なぜ有名かというと、永田を、「執拗さ、底意地の悪さ、冷酷な加虐趣味」と酷評するにあたり、「女性特有の」と一般化した表現を使ったため、大いにひんしゅくを買ったからである。そして、判決理由には、中野武雄裁判長の永田に対する並々ならぬ怒りがこめられていた。

 被告人永田は、自己顕示欲が旺盛で、感情的、攻撃的な性格とともに強い猜疑心、嫉妬心を有し、これに女性特有の執拗さ、底意地の悪さ、冷酷な加虐趣味が加わり、その資質に幾多の問題を蔵していた。

 他方、記録から窺える森の人間像をみるに、同人は巧みな弁舌とそのカリスマ性によって、強力な統率力を発揮したが、実戦よりも理論、理論よりも観念に訴え、具象性よりも抽象性を尊重する一種の幻想的革命家であった。しかも直情径行的、熱狂的な性格が強く、これが災いして、自己陶酔的な独断に陥り、公平な判断や、部下に対する思いやりが乏しく、人間的包容力に欠けるうらみがあった。特に問題とすべきは、被告人永田の意見、主張を無条件、無批判に受け入れて、時にこれに振り回される愚考を犯した点である。

 被告人永田は、革命志向集団の指導者たる資質に、森は長たる器量に、著しく欠けるものがあったと言わざるを得ない。繰り返し言うように、山岳ベースにおける処刑を組織防衛とか路線の誤りなど、革命運動自体に由来する如く考えるのは、事柄の本質を見誤ったというほかなく、あくまで、被告人永田の個人的資質の欠陥と、森の器量不足に大きく起因し、かつこの両負因の合体による相互作用によって、さらに問題が著しく増幅発展したとみるのが正当である。山岳ベースリンチ殺人において、森と被告人永田の果たした役割を最重要視し、被告人永田の責任をとりわけ重大視するゆえんである。
(1982年6月18日 一審判決 中野武雄裁判長)
smiya

smiyaの感想・評価

3.0
アマゾン・プライムで鑑賞。坂口弘の『あさま山荘1972』を読んだので。本では複数の人間が入り乱れて、人物像の書き分けがわかりづらくで、誰が誰だかを見失いがちだったが映像になると一目瞭然でわかりやすくてよかった。
制作費も少なそうだし、山岳ベースでの総括シーンはひょっとすると本当に何発か殴っているのか、ともやもやしながら見たので、クレジットに特殊メイク担当の名前を見てほっとした。
ZUSHIO

ZUSHIOの感想・評価

4.8
二度と観たくない(良い意味で)映画だったけど、やっぱり人間の最悪なダークサイドというものは、定期的に見たくなるもので。
学生運動→過激派武装化へ・山岳ベース→あさま山荘籠城の三幕物だけど、やはり圧巻は地獄の山岳ベース内の総括地獄。シュールな密室劇とも言えるし、演じてる俳優たちのメンタルもやや崩壊しているのでは?とまで思わせる地獄の実話であり、弱くて(勇気のない)人間というものの、そして「思想」というものに思考を委ねた人間の本質を描いていると言える。
ぷに子

ぷに子の感想・評価

3.5
映画というよりドキュメンタリー的。
ちょっと長いですがあさま山荘事件、というより連合赤軍結成からの歩みを掻い摘んで描いた作品。

詳細な事件史を見るともっと過激な総括が行われていたようだが、映画であればあれでも十分狂気を味わえる。
sghryt

sghrytの感想・評価

4.0
連合赤軍から見た浅間山荘事件。

ある言葉に魔物が憑く時がある。この事件では「総括」という言葉に魔物が憑いた。

「お前は自分のやったことが分かっているのか!?言ってみろ!」「なんだそれは!全然分かっていないじゃないか!もう一度最初からだ!」(以下、無限ループ)というロジックは今なお猛威を振るっている。

『突入せよ!浅間山荘』と合わせて観たい。
chiyo

chiyoの感想・評価

3.8
記録

森さん、永田さんの表情や話し方がどんどん切迫してきて引き込まれた。
家族で参加していたり、妊婦さんがいたり、みんなで暮らそうとしていたと思うけど、何であんな事になってしまったんだろう、、権力、集団心理、嫉妬…人間の怖い所満載で胃が気持ち悪くなったけど、見てよかった。
戦争や革命ってなんなんだろう
たもとさんが良かったです。
私が学生運動に愛想を尽かした事件。セクト同士の内ゲバ、今の野党と一緒。1人の狂人(パラサイト)に引き摺られた集団の悲劇。人は群れたがり、群れれば序列の確認のためのヒエラルキーをつくる。厄介なのは、上位者は常に下位者の瑕疵を見つけ出し、それを責め続け無ければならない事だ。責められる側はたまったものではない。虐めの本質だ。救われるにはその世界から逃げる事だ。世界は広い事を知ることだけど。それを知り得た者だけが救われる。南無阿弥陀。
あさま山荘事件が何故起きたのか興味があったんで鑑賞してみました。

前半パート
1960年代の世界情勢や日米安保反対闘争を実際の映像を交えてドキュメンタリータッチで送る。

びっくりした。
これ日本?
新宿駅のホームで学生と機動隊が衝突って...
こんなに大規模な物だったなんて知らなかった。

中盤パート
連合赤軍の軍事訓練パート。
「総括」という名の元に行われたリンチ。

ここのパートは「デトロイト」のウィル・ポールターに抱いた感情と全く一緒。
連合赤軍のリーダー森恒夫(地曳豪)、サブリーダー永田洋子(並木愛枝)の顔は2度と見たくない。(褒め言葉です。)

終盤パート
あさま山荘突入後。
明らかに予算が足りないんだなって分かる。
中盤までが良かっただけに残念。
予算があれば、幅広い世代が日本の過去を知る為の映画としてもっと広まったはずなのに...無念です。

あさま山荘の経緯を知りたい方、もしくは「デトロイト」のこの胸糞シーンはいつまで続く?もうやめてくれよっていう圧倒的絶望感を味わいたい方にお薦めです。

床に放置されそうな赤飯おにぎり。
駒小

駒小の感想・評価

2.6
”実録”と冠する通りの描き方で、あまりにすさまじく。
観終わって後味が悪い・・・
中盤1時間、「総括」「自己を共産主義化」の間があまりにも息が詰まって観るのが辛かった。強迫、洗脳的、密室、同調、暴力
凄すぎてもう観たくないが見る価値がある
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