追悼西田敏行③
その場で映画を作ってしまうのでシナリオぐちゃぐちゃ井筒監督とその場で演技をしてしまうのでストーリーぐちゃぐちゃ西田敏行の絶望的な映画なんだけど、実はそんなに嫌いでない。
というのも映画はストーリーを追うものにあらず、その場でビビッとくればいいんだよ、という井筒&西田の哲学が現れているから。途中とんでもなくダルなんだけど、
西田が歌うとき
岸部が踊るとき
山本太郎が吠えるとき
常盤貴子が振り向くとき
なぜか岡村が出ているときトータス松本も出ているときついでにラサール石井まで出ているとき
子役がとんでもなく可愛いとき(そして踊りがそのままブルゾンちえみなとき)
ああ、これはこれでいいんだよってなるのよ。いいじゃん整合性なんか。楽しければいいじゃない。面白ければいいじゃない(面白いは観客が面白いじゃなく演者が面白いんだけど)。そんなどうしようもない思想で撮られた映画なんですよ。
最後はくどいし途中はなんだかよくわからないけど、僕は嫌いでないぞ。何よりも西田が「ゲロッパ!」って言って「アイムセックスマシーン」とJBさながらに歌うだけでいいじゃんって気持ちになるんだよ。
※実は西田もいいが岸部一徳が実にいい。新幹線で西田と一緒に踊っているシーンで嫌いじゃないぞこれってなるんだ。
※JBは若いころ結構聞いた。あれ聴いているだけで元気になるんだよなぁ。その点では音楽のカンフル剤だと思う。
※山本太郎ちゃんがなかなかイカす演技で出ている。貴重。今ではすっかり新選組な太郎ちゃんだけど実は俳優としてはかなりいいのではと思っているときがある。たまに見せる寂しそうな顔がなんともいいんだ。
※最後のエンドロールは必見。これ観れただけで満足です。もう気分はJB。