ひょっこり

イングロリアス・バスターズのひょっこりのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

パッと見ナチスの将校や言いよってくる英雄?がスマートな仕草で、正義側のイングロリアス・バスターズが野蛮に人を殺すからどっちがいい役でどっちが悪役かとごっちゃになるのが面白い。
戦争映画は英雄を英雄らしく描くとプロパガンダと受け取ってしまえるし、あまりにも虚しいと辛すぎて観る気が萎んでいくしで、バランスが難しい気がする(知らんけど)。その点この映画はとてもよくできてる気がする。ブラピの役に立たなささがとてもいい味出してる。

タランティーノ映画はクセの強いキャラが多く、ワルが食い合いしてる印象が強い。そんな中、ナチスの英雄?が純朴そうで、紳士的にヒロインと会話してる場面が印象的だった。
ナチスの中にも良い奴がいるのか!?ヒロインは復讐を完遂できるのか!?意外と複雑な人間描写がくるのかタランティーノなのに!?とわりとタランティーノに失礼な事を考えてしまった。先が読めない、タランティーノなのに!

そしたらまぁ英雄?、しっかりクズな本性だしてきおった。ヒロインもほぼ躊躇いなく英雄?撃ち殺すわド派手に劇場燃やすわ。しっかりタランティーノ節で期待を裏切らない。舞台を映画館に設定してるのも、虐げられた人の怨念が昇華されていく様が今まさに映画を観ているこちらにビシビシ伝わってくるようで圧巻だった。

あとあと、尋問シーンが何回かでてくるけどどれも緊張感がハンパない。ド派手な演出がイメージ強いけど、この映画といい、『デス・プルーフ』といい、緊迫感の演出がとても上手い監督だと思う。改めてタランティーノは優れた監督なんだと思う。


あとあとあと、『ノッキング・オン・ヘブンズ・ドア』のティル・シュヴァイガーが出演してる!!『ノッキング〜』のオマージュのセリフも!!退場が早くて残念だけどめちゃくちゃ嬉しい!!カッコイイ!!タランティーノわかってる〜!!
ひょっこり

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