こんろ

イングロリアス・バスターズのこんろのレビュー・感想・評価

4.5
タランティーノ監督のフィクション第二次世界大戦。ナチに占領されたフランスが舞台。
相変わらずのキレッキレの掛け合いに鳥肌ものです。恐ろしくて聞いていられず発狂しそうになる。最高です。イヤな予感を漂わせたら右に出るものなしですね。
オープニングからずっと辛い。「ユダヤハンター」ことランダ大佐のキャラ設定が素晴らしすぎる。何気ない会話から嘘を見破り追い詰めていく様が怖すぎる。以降、彼の登場時の絶望感たるや。
デザートのシーンは生きた心地がしませんでした。ミルクからの生クリームに死を意識しながら成り行きを見なければならないという恐怖!
バーの掛け合い、イタリア語の掛け合い、電話を挟んだ掛け合い。章立てのどのシーンも緊張感MAX。なのに笑えてしまうユーモアを差し込んでくるところもさすが。名前連呼とブラピの顔芸コンボは声出して笑った。
ブラピが演じるレイン中尉も異常性が高まってて好き。ナチを傷つけるシーンとか相変わらずのグロで辛い。これはほんと辛い。
タランティーノ監督らしく、みんな非情の応酬でバンバン死ぬ。主要キャラとか関係なし。そんな刹那的なところも好き。
ラストシーン、映画の中で映画館をあそこまでやるあたり、むしろ映画愛を感じてしまう。監督本人は漫☆画太郎的なオチのように思ってるかもしれませんが。
ああ怖かった。ほんと痛かった。良かったです。