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タイタニックの最期のkazu1961のレビュー・感想・評価

タイタニックの最期(1953年製作の映画)
4.2
▪️Title :「タイタニックの最期」
Original Title :「Titanic」
▪️Release Date:1953/04/11アメリカ公開
日本DVDスルー
▪️Production Country: アメリカ
🏆Main Awards : 第26回アカデミー賞脚本賞
▪️Appreciation Record :2020-033再鑑賞
▪️My Review
思ったより、秀作!!私が大好きなキャメロンの「タイタニック」とは趣きが少し違いますが、50年代の作品のためかえってリアリティを感じます。
沈没事故の起きた1912年に発表された米国議会および英国商務省の調査報告書に基づいて製作されているため船体が断裂しない、1本の巨大な破孔から浸水、ボイラーが水蒸気爆発を起こすなど、その後に判明した事実とは異なる部分があるらしいです。(このあたりも「タイタニック」(1997)と違いますよね、)しかし、そんなことは問題ではない、そう、それほどに秀作だと思います。
まず、モノクロ映画の美しさが存分に堪能できる作品です。ロバート・ワグナーが、キャメロン映画のディカプリオの役所(さほどのヒロインと貧富の差は感じさせない設定ですが)で登場。
そして、モノクロ時代の有名女優、バーバラ・スタンウィックがほんと美しいです。製作された年代、モノクロなどから、主要人物が確かにあの時代の人物だと思えるような、そんな雰囲気と気品がある演出になっています。キャメロン作品では、全くの現代人でしたから(笑)。
パニック映画というより、この映画では人間模様の方が見所になっています。役者自体に気品があり、それぞれの人生が少しずつ絡み合い、そしてラストで大いなる終焉を迎える。。。
特撮部分も、古くはありますが、映画の世界を壊さない仕上がりですね。
人間の醜さが描かれすぎのタイタニック映画の中で、この映画はむしろ逆を描いています。ほんのちょっとのシーンにも工夫があり、大満足です!!
また、史実では弦楽器を主体としていた楽団だが、本作では管打楽器によるブラスバンド楽団とされていますね。そんな違いを観ていくのも面白いですよね。
徐々に海底に沈んでいくタイタニック号を舞台として、その船に乗りあわせた人々の人間模様を緻密なまでに描いています。そして、バーバラ・スタンウィックやロバート・ワグナーら、実力派の名演が堪能できるほんと素晴らしい作品かと。
日本未公開作だという、これは非常に日本の映画好きにとって残念なことだと思いますね。
秀作!!

▪️Overview
1953年のアメリカ合衆国のパニック映画。 監督はジーン・ネグレスコ、出演はクリフトン・ウェッブとバーバラ・スタンウィックなど。 1912年のタイタニック号沈没事故を題材にしている。出演は、クリフトン・ウェッブ、バーバラ・スタンウィック。
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