レオン

ディア・ブラザーのレオンのレビュー・感想・評価

ディア・ブラザー(2010年製作の映画)
4.1
見逃し感動作  (★平均3.7 wowow録画 アマプラ課金) もっと評価されるべき作品。
無実の兄を救うため、妹は途方もない困難に立ち向かい、想像を絶する労を費やす・・。
原題「Conviction」="信念"
(1980年代の実際の出来事である事にさらに驚愕)

芯の強さを求められる様な役をやれば、ハリウッドでも指折りのヒラリー・スワンクが、正にその強固な"信念"を見事に熱演している。

兄役サム・ロックウェルも、普段はちょい悪や頼りない役が多いが、今作では 胸中の"良心" を巧く演じていて、
こんな役も十分出来るんだ♪と関心させられた。
(彼の ベストアクト かもしれない)

他俳優陣も、その人物をうわつかず丁寧に演じていて、物語をよりリアルに表現している。
過剰な演出もなく、正攻法に淡々と物語を進める点もよい。

弁護士が出てくる作品は、こんな会話が必要か?と思うような長台詞があったりするが、今作はどの人物も必要最小限の台詞に抑えられていると感じる。

期待を裏切る結果に主人公が失望する度、見ている我々もため息が出る位、同調して落胆してしまう。 
「うそだろう・・」と思うような壁が何度も立ちはだかるが、それを乗り越えようとする主人公に感服せずにはいられない。 

そして最後には、「よく成し遂げた!」とスタンディング・オベイションを送りたくなる。

今作の2010年は話題作も多く、アカデミー作品賞にノミネートさえされてないが、ホラーか熱演ドラマか分からない様な迷作「ブラック・スワン」(ノミネート作)より私はずっと心に響いた。 
こういう、"骨太の飾り気のない作品" こそ、米アカデミーはもっと評価してほしいと感じる。 

シリアス物語がお好きな方には特にオススメ♪
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