タップダンスは恋の始まり。
ステップ音は苛立ちと共に心にあの人を刻み込む。
アステア&ロジャースの共演作第4弾。今回も幸福を運ぶほっこり度の高いラブコメディ。
足上げの角度、回転の速さ、どれをとってもエレガント!息ぴったりのダンスに釘付け!躍動感溢れる「Cheek to Cheek 」が好き。
ウディ・アレンの『カイロの紫のバラ』にオマージュシーンがあるそうなので記憶が新しいうちに観てみたいところ。
「Top Hat, White tie and Tails」では手に吸い寄せられるように踊るステッキと燕尾服を翻しファニーフェイスでエレガントに微笑みながらステップを踏むアステア師匠を観ているだけでしあわせになった。撃たれたい!
「Isn't This a Lovely Day?」の足を抱えて終わる最後も好き。パンツルックだからドレスで隠れがちなロジャースの足元が見えるので2人の足捌きを堪能できる素敵な場面かと。
「The Piccolino 」の韻を踏んだ歌詞も可愛いし、モノクロのなかでのびる白いリボンと作られるモチーフに魅せられる。ラストに相応しいダンスだった。
アーヴィング・バーリンの音がガーシュウィンっぽいなと思ったら、彼が憧れていた人だと知り納得。というか「ホワイト・クリスマス」って彼が作ったのか!クリスマスソングで一番好きなのに全然知らなかった。
好きな人の好きな人はやっぱり私も好きな人。音楽提供した作品にも興味が出た。
2人の踊りだけでもずーっと観ていられる素敵な一本。
ダンスシーンぐらいしか歌わないからミュージカルが苦手なひとでも絶対大丈夫だと思うな!
❁余談❁
〝ずっと歌っているミュージカル〟が苦手って言う人が多いけどなんでなんだろうと友人と話していたら「ずっと歌いっぱなしのオペラを観れるからわかんないんじゃないの?」と言われて納得した。私は歌うことになんの疑問もないんだろうなぁ。
…苦手な人は一回オペラでも観たら慣れるのかな、どうなのかな。って違うか。