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ゴーン・ベイビー・ゴーンのRyuのレビュー・感想・評価

ゴーン・ベイビー・ゴーン(2007年製作の映画)
3.7
ベン・アフレックの初監督作品。主演は弟のケイシー・アフレック。

ボストンで少女誘拐事件が発生。私立探偵カップルのパトリックとアンジーは誘拐された少女の叔父夫婦から捜索依頼を受け、さらに2人の刑事も参加して捜査を進めていく。

序盤は麻薬絡みのサスペンスで話が進んでいき、誰が犯人?少女は無事なのか?とハラハラしながら観てましたが、後半はけっこう重めなテーマをぶつけてきました。
子供にとっての本当の幸せとは?本当の正義とは?中々答えが出にくい問題ですね。やはりこういう作品では自分だったらどうするか という考える楽しみ方がありますね。主人公の選択は法的にも正しいし、子供のこともちゃんと思っているので間違いなく正しいんですけど、果たしてそれが良い選択なのか?正しいと良いは似て非なるものだと思いました。あのやるせないラストがさらにジンレマに陥らせてきます。
少女の母親役のエイミー・ライアンは多数の映画賞にノミネートされたそうです。それも納得。ホンットに憎たらしくて、こんな奴が母親なんて…って思ってしまいました。こんなキャラクターを母親に置くことで余計にこの問題を難しくしてきていたと思います。
モーガン・フリーマンとエド・ハリスという大御所の存在感が作品の重厚さを高めてくれていたと思いました。
ベン・アフレックの作品は自身の故郷であるボストンを舞台にしている作品が多々ありますが、こんなにも荒れた環境が身近にあったんですかね。ホントに演者としても作り手としても才能がありますねー。
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