フランスの片田舎の孤児院で姉とともに育ったガブリエル・シャネル。その後、ナイトクラブの歌手やお針子として働き始める。ナイトクラブで貴族のバルザンに気に入られたガブリエルは彼の屋敷に住み始める。何不自由のない暮らしをしていたガブリエルだったが、ある時、英国からの客人 ボーイ・カペルと出会い恋に落ちていく。
現代でも世界有数のファッションブランドとして名を馳せる“シャネル”の創設者であるココ・シャネルの伝記映画。
まだまだ男性優位だった社会でここまで芯を強く持ち、誰にも媚びない女性ってかなり稀有だったのではないでしょうか。
みんながみんな明るい色のフリフリのドレスに飾りまみれの帽子を被っていた当時の女性のファッション。そんな中で、モノトーンベースの質素な服装を持ってくる。媚びない性格もそうでしょうが、ある種の反骨心が彼女の原動力となっていたのではないかとも思いました。
映画としては、バルザンやボーイ・カペルとの関係をメインに描いており、個人的にはもうちょいサクセスストーリーって感じのものが観たかったかなぁ と思いました。伝記映画でも恋愛部分を前面に出してくるのはフランスっぽいですね。
この時代にここまで芯を強く持っていたココの姿はカッコよく見えましたし、強そうに見えても色々抱えている というココ・シャネルという1人の女をしっかりと描いており、期待していたものとはちょっと違う作風ではありましたが、趣のある作品でした。