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グラディエーターのymdのレビュー・感想・評価

グラディエーター(2000年製作の映画)
4.2
熱い!
熱いよリドリー・スコット!

そんな風に興奮しっぱなしの150分。
正月ボケしてた怠けた心に喝を入れられたかのよう。

軍才秀でた将軍が策謀により陥れられ、奴隷剣士=グラディエーターとして生きることになる極めてドラスティックなストーリー。

皇帝に世継ぎを頼まれるほど人徳のある男が、愛する者を殺され廃人となり、そして復讐を誓うグラディエーターになるまでの心変わりを暗澹たる表情で演じきったラッセル・クロウに喝采。
この人ほんとに顔暗い。だからこそ、稀に見せる仄かな笑みがグッとくる。

センテンスはまさに《ザ・ハリウッド》な王道かつスケール感のデカいものだけれど、アクションシーンの画に対するこだわりと、丁寧な人物描写のおかげで飽きさせない。

将軍として兵を率いて移民を殺戮してきた男が、コロッセオというショービジネスの最中に立ったことで人の命と向き合うことになるのは何とも皮肉で慈悲無きことだと思う。
死に熱狂する民衆に対する懐疑の発言や、相手を殺さずに勝負を終えるなど、彼の中の死生観が見つめ直されていく過程も熱かった。

冷酷な皇帝を演じたホアキン・フェニックスも良かった。
ただ酷い奴じゃなくて、作中である意味一番人間臭くて正直だからこそ、悪役として魅力的だったのかな。クライマックスに向けて彼の悲哀が増していって、ラストなんてホアキンに涙した。