ぴな

アングスト/不安のぴなのレビュー・感想・評価

アングスト/不安(1983年製作の映画)
3.5
スクリーン1

各国で上映禁止という所に過剰に期待しすぎていた感はあったものの、その他のシリアルキラーを扱ってような作品とは一線を画す。

冒頭のカメラワークはどうやって撮ってるんだろう?と思ったら、俳優さんの腰で固定する道具を使ってる模様。
揺れる画面と絶妙な角度のせいか、焦燥感がひしひしと伝わってくる。
Kが生い立ちからこれまでを淡々と語りつつ、現在進行形の犯罪への思いも吐露してくれるのだけど、全く理解できない。
綿密な計画…綿密か?!とツッコミ入れつつ。
ソーセージを頬張るシーンがとにかく不快感。
食事=生を感じさせるだけに、何の感情も浮かべずに肉にかぶりつく様子が彼を表現しているようにも思う。
お腹が空いたから食べる。そこにあるから食べる。
マナーや感動や満足感よりひたすら本能的な。
殺人も彼にとっては本能的なものだったんだろう。
殺したいから殺す。そこにいるから殺す。

これがいわゆる無秩序型というものなのかな。
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