イシ

稲妻のイシのレビュー・感想・評価

稲妻(1952年製作の映画)
4.5
再見した。
よい映画。

母親と、父親がすべて異なる4人きょうだいの家族。ややこしいケンカや仲たがいの絶えない家族の縁から一人立ちしたい末娘(デコちゃん)の気持ちは、現代人でも共感できる。

親子の縁は切れるわけじゃない。いくら社会が「自分は自分」を言ったって。
にっちもさっちもいかないな、と感じ、偶然空いてた気持ちのいい知人の家に引っ越して、その隣に住む兄妹の明るさやあたたかさに学びながら、ある日、やっと母と本音のケンカができたデコちゃん。そのとき、彼女の座る窓際の外に、綺麗な稲妻が光る。
家族の人柄や性格を変えられるわけじゃない。だけどそうやって距離をとって、ケンカして、またちょっと仲良くなって、縁を切らずになんとかやってく。そういった関係が描かれてると思う。グザヴィエ・ドランにみてほしい。演出をもっと学んでほしい。

デコちゃん、隣のお兄さんと仲良くなって、幸せになれたらええな。
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