なすび

10番街の殺人のなすびのレビュー・感想・評価

10番街の殺人(1971年製作の映画)
3.0
一見スタイリッシュな殺人サスペンス映画にも見えるこのジャケット写真ですが、中身は全くの別物、エヴァンス事件という実際に起こった冤罪事件を元に撮った実録犯罪映画である。
しかも特にシンプルにストレートに話は淡々と進んで行くのでこれでもかと事実の恐ろしさを突き付けられる…この映画を見ていて感じた気持ち悪さ鬱屈とした圧迫感はクロードシャブロルが同じく実話をもとに撮った「主婦マリーがしたこと」を彷彿とさせた。どちらの作品も堕胎手術と死刑制度の終わりが関わってくるのが興味深い。

何はともあれ「可哀想なジョンハートが見れる」ということで飛び付いて見たのだけど想像の500倍くらいジョンハートが可哀想でした😢
てかジョンハート本当に演技上手いですね…ここまで演技派とは知らなかった…結構泣くシーンが多いんだけどこんな泣き方できるんだってすごかった。怒鳴る所では声がよく通るしちょっとした虚言癖とか嘘を隠す不安げな顔とかひとつ取っても見ていて上手いなぁって思う。
そんでもって、イケメン❤️この柔らかい顔立ち色白細身英国男子大好き❤(ex.ベンウィショー、フィンホワイトヘッド、トムコートネイ)あんまり人間的にはかっこいい人として描かれてなかったけど自分的にはちょっとツンデレなところ、酒場で奥さんに「グレゴリーペッグかっこよかった〜あなたちょっと似てるわね、目元とか」って言われた時に照れニヤけながら「お前もう酔ってるのか?」って言うところで胸を射抜かれました💘お酒飲んでるときに好きな人に言われたい言葉ランキング4位ぐらいやね!!!😆すきぃ。

リチャードアッテンボローさんはとにかくこの役を引き受けただけで偉い!こう言う映画の実在の人物ってだけで大変やにハゲデブチビの変態殺人おっさん役で女の体に顔擦り付けて「ハァ…ハァ…」ってやってて。。。「トガニ」のハゲデブチビ変態双子やった方と合わせて表彰したい😭

冤罪で死刑になるのってやっぱり恐ろしいしあってはいけないことだと思う、しかしやはり今でも死刑制度が残っている日本ってどれだけオカシイ国なのか……
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