バナバナ

オールド・ルーキーのバナバナのレビュー・感想・評価

オールド・ルーキー(2002年製作の映画)
3.3
35歳で大リーグに入団し、リリーフ・ピッチャーになったジム・モリスの実話。

高校教師で野球部の顧問だったモリスは、余りにも不甲斐無い野球部員達に「身近な目標(夢)を持って努力しろ」と叱咤激励するが、もし野球部が地区大会に優勝したら、自分も大リーグのトライアウトを受けると成り行きで約束する。

しかし、この人が球団のトライアウトを受けるまでに、映画の始まりから1時間近くかかっているんですよ。
それだったら、変なイメージビデオみたいな映像で時間を潰さずに、野球部の主要メンバーの個性をもっと出して、その子達と深く関わらせる事で、ジム・モリスの人柄を見せてほしかった。

しかもこの人、本当は子供二人じゃなくて、三人居て、トライアウトには子供三人連れて行っていたとか、
高校教師になる前は、高卒でメジャーリーグにスカウトされて入団したものの、故障でシングルAのままで退団。その後は妻の稼ぎで生活しながら大学に行き、高校の先生の資格を取ったとか、
トライアウトで入団しても、シングルA、ダブルA、トリプルAと通過しなければならなかったとか、彼の自伝の中には絵になりそうな部分がたくさんあるのだから、
父親との対立、和解を描くよりも、あくまで本人が“夢”を追いかける部分に時間を掛ければよかったのに…と、
せっかく良い素材だったのに、監督と脚本家が台無しにした様な内容でした。

でも、ジム・モリスさん、メジャーへ行っても2年しか活躍できなかったのね。5年位活躍していたら、もっと違う映画になっていたでしょうね。
バナバナ

バナバナ