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ナイトメアーワックスのhorahukiのレビュー・感想・評価

ナイトメアーワックス(1969年製作の映画)
3.4
昔から地味に作られ続けてる人気ジャンル(なのかどうかわかんないけど…笑)な蝋人形館ホラー。

時期的に新旧『肉の蝋人形』から思いっきり影響受けて、それらを現代的に蘇らせようとして制作された作品なのだろうと思います。

53年版の方は見たことないんだけど、33年版の『肉の蝋人形』では人の死体に蝋をぶっかけただけのものを芸術だと言い切っていたサイコな芸術家による連続殺人だったわけですが、本作では犯人さんは同じく蝋人形館を経営してるのですが、実は全部蝋人形じゃないという変化球の内容。

本作の場合は、生きた人間をそのまま飾ってるんです。何かよくわかんないけど、人の体を麻痺させる薬品があって、それを定期的に打ち続けることで永遠に「人形」として生かし続けるという、される方からしたら最悪な地獄。しかも薬品に栄養がたっぷり入ってるらしく、死ぬことはなく、更には犯人さんの言うことなら何でも聞く奴隷のようになる。

だから実際は蝋人形ホラーじゃなくて、SF要素とかブードゥーゾンビ要素が入ったサイコサスペンスみたいな感じでした。

主人公の蝋人形館主が殺人犯なわけだけど、過去に色々と(女絡みで)酷い目に遭っていて、その復讐で人形にして展示していく。

何気に面白い演出が多くて、オープニングタイトルに入るまでに行われる殺人シーンが凄く好きでした。影のみで殺人鬼が迫るシーンを演出し、ジャーロのように行われる殺人。そして何度も開閉するエレベーターの無情さが良い味出してました。まぁ本作の場合生きた人形にするので殺すわけじゃないんだけど笑

人によっては「何じゃそりゃ」と言ってしまいそうなオチですが、どれだけ主人公が精神的に追い詰められていたか、そして如何にして殺人鬼が作り上げられたかが一瞬でわかるナイスなシーンだと思いました。ネタバレなるので伏せますが、実際はかなり違うんですけどね。

というわけでついに明日『ハロウィン』公開ですね!結局予習は間に合わなかったけど、もう待ちきれないので初日のレイトショーで見に行こうと思います!めちゃくちゃ楽しみ♫
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