TaiRa

誘拐魔のTaiRaのレビュー・感想・評価

誘拐魔(1947年製作の映画)
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サスペンスやミステリーとしてはそれ程面白くないんだけど、前半部のスクリューボールコメディなテイストがとても良い。男女の掛け合いとか凄く楽しくて、ダグラス・サークが後にメロドラマの名手になるのも分かる。

若い女性を狙った連続誘拐事件が起こり、その囮捜査に駆り出された踊り子の主人公。老刑事が主人公を現場に送り込んで捜査する感じが、安楽椅子探偵っぽい。『羊たちの沈黙』とかもそうだけど、印象近いのは捜査の過程が楽しげな『日曜日が待ち遠しい!』とか。新聞広告を辿って犯人を捜す過程で、キチガイ有名デザイナーのボリス・カーロフに遭遇する場面とか笑う。主人公を演じるルシル・ボールの受けも良いし。彼女がこの後、名作シットコム『アイ・ラブ・ルーシー!』でお茶の間の人気者になるのも納得なコメディエンヌぶり。後半で真犯人は誰か、という展開になると失速しちゃうのは、観客には中盤で犯人が分かっちゃう事とルシル・ボールの出番が減っちゃう事が原因だな。クロスワード刑事が良いキャラしていて好きだった。