ゆんぶりっく

スパイダー・ベイビーのゆんぶりっくのレビュー・感想・評価

スパイダー・ベイビー(1968年製作の映画)
3.8
加齢とともに脳が溶けて野蛮人へと退化していくという奇病を患った一家に、資産目当てで近寄ってきた遠縁の親族が次々と餌食になる本作は家族愛に胸打たれるファミリームービー!
“蜘蛛ごっこ”の名の下にナイフ二刀流でザクザクと殺戮を繰り返すヴァージニアちゃんが本当に可愛いです!!

マイナー映画っぽいですが海外では知る人ぞ知るカルトムービーらしく、オープニングの時点でグッと惹きつけられるオシャレな雰囲気が最高です。

食人映画の割に、展開はコミカル。
遊び半分で客人を殺したのが周囲にバレても「やっべー!まぁいっかアイツも殺そ!」なテンションの姉妹が可愛いし、口封じのために足を切断しようと姉妹一同でドタバタするシーンにはほっこり。
地下室に続く階段上からジッと佇む姿は恐ろしくも最高!
ベビードール姿の二人がお淑やかに客人を迎えたかと思いきや突如豹変して襲いかかる様や、妖艶な表情の作り方に惚れ惚れしちゃいますヨ!
観た人は間違いなくヴァージニア役のジル・バナーに釘付けになる事間違いなし!
あと退化が進んだ兄弟ラルフも、常にニコニコで女に抱きついてるしで観ているこちらも笑みが溢れます!

一家と食事を共にするシーンで、毒キノコっぽいマッシュルームや、雑草にしか見えないサラダ、処理の雑なウサギの丸焼きを振る舞われ「コイツらマジでやべぇよ…」とドン引きし始める遺産を狙っている親族らのシーンはアダムスファミリー感があって好きです。
一家もアダムスファミリーのように楽しく暮らす未来もあったのだろうと思うと惜しいですねぇ…
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