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イージーマネーのchakoのレビュー・感想・評価

イージーマネー(2010年製作の映画)
3.5
ジョエル・キナマン主演、ストックホルムの裏社会を描いたクライムサスペンス!

製作当時30歳のジョエル・キナマンが大学生役というのはどう見ても見えない気がするのですが(←無駄にかっこよすぎて)、彼が演じるJWは上昇志向が強く、貧乏学生でありながら上流階級のエリートを装い二重生活を送り、さらにお金稼ぎのために犯罪グループからの仕事を請け負っていたり・・・という設定から納得。

物語は麻薬取引を軸に、その取引に巻き込まれていく大学生のJW、マフィアに追われる脱獄犯、さらにそれを追うヒットマンの3人の運命を描いていきます。

派手な演出はないものの、北欧のサスペンス特有の冷たい空気感やドキュメンタリータッチな映像に魅せられ、彼ら3人がどう絡み合っていくのか最後の最後まで目が離せませんでした。
そしてブロンド×オールバックのジョエル・キナマンのかっこよさときたら!
やっぱり私は「THE KILLING」の時の短髪に髭のジョエルが一番好きだけれど、髭がないと美しい顔がさらに際立ってて素敵。走るたびに乱れるウェッティなブロンドヘアがまたセクシーなんですよ!スウェーデン語で話すのも新鮮。

しかしこの結末・・・やはり上手い話にはそれなりの危険や代償が伴うということですかね。

彼らはそれぞれに家族や愛する人、守りたいものがあり、そのために大金を稼いで裏社会から足を洗いたい。でも裏切りが行き交う裏社会でそれは簡単な事ではない。
それぞれが一番大切に思うものを選んだ結果があの結末ということか・・・
JWにしても、初めて愛する女性に出会えたものの、本物の上流階級の彼女と嘘で塗り固めた自分とでは釣り合うわけもなく、心からの安らぎは得られなかったんだろうな。

終わり方が続編ありきのような気になる終わり方だったので調べてみると、原作の小説版は3部作となっていて、本国スウェーデンでは引き続きジョエル・キナマン主演ですでに2作目も映画化されているとのこと。
さらにハリウッドリメイクの話もあるようなので、そちらの方にも期待したいです。
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