LEGION

ブリジット・ジョーンズの日記のLEGIONのレビュー・感想・評価

3.0
恋と仕事に奮闘するブリジット・ジョーンズの毎日を等身大に描く物語。現代社会で懸命に生きようとする女性の姿を描いたからか、下ネタや下品な行動が見栄え悪く映らなかったように感じる。”自分らしく生きる”というテーマであるこの作品にとってはむしろその品の無さが美しさを引き出していたようにも感じた。独り身であることが歳を重ねていくことでコンプレックスへと化し、生きづらさを募らせていく主人公には感情移入がしやすくてどれだけ寂しさが人間を縛るのかを知れた。生きることの暗さが目立つストーリーを明るくするために取り入れられたコメディ要素は作品をポップに仕上げ、重さが残らないものになっていた。
ストーリー進行は主人公のナレーションが主となっていて笑いも交えられているから各場面で自然とストーリーに入り込めた。けれどナレーションに不必要な場面も多くあった気がする。場面を見れば分かる動作をわざわざ説明したりしていたためテンポはそこまで良いように感じなかった。何とかして自分に寄り添ってくれる存在を作ろうと奮闘する主人公の姿からは必死さが強く感じられ、どれだけ一人でいることが身を滅ぼしていくものなのかを物語り、「愛」という綺麗事で片づけられない恋愛の形を学ぶことができた。
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