ヒロ

ゲストのヒロのレビュー・感想・評価

ゲスト(2010年製作の映画)
3.8
【この世はフィクション】
『シルビアのいる街で』の大ヒットを受け、世界各国の映画祭に招待されたゲリンが、2007年9月から2008年9月までカメラを片手に世界中を回った旅日記。

ホセ・ルイス・ゲリン。
彼の目にフィクションとドキュメンタリーの境界線はどう見えているのだろうか?
神なのかなんなのか、この世の創造主とされている者が監督の『地球』という作品に出演するホセ・ルイス・ゲリンという役名を与えられたその男はカメラを片手に世界各国を旅する。
居住権を訴えデモを起こす者、世界の終末を身振り手振りで喚き散らす者、人生を悟ったかのような少女、雷雨の中愛を叫ぶ者、世の不平不満をラップに乗せて歌う者、遥か彼方の空を見つめる銅像、ひたすら餌を追い求める犬………etc。
名もなきホストとしての出演者たちの姿がゲストであるゲリンの構えたカメラに偶然収められる。
彼の中にドキュメンタリーなどは存在せず、すべてがフィクションに映っているのか?

飛行機の窓から見える景色からのポン寄りポン寄りポン寄り→ジャズが流れ出しタイトルどーん、、、ってジャームッシュかよ!!!と冒頭から永遠にオシャレ。メリエスやチャップリンへのリスペクトも見えたり。字幕消してサイレントにしてカフェなんかで永遠に垂れ流しておきたい系作品。

“この世はフィクション”なのかもしれない。という結論。

オシャレ。

《ミューズとゲリン ホセ・ルイス・ゲリン監督特集上映》

2017-21
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