法月

その後の仁義なき戦いの法月のレビュー・感想・評価

その後の仁義なき戦い(1979年製作の映画)
3.7
全編に流れるやるせないブルースと、松崎しげるのボソボソとした暗い語りの回想...
アッパーな深作「仁義なき戦い」シリーズとは違う、ダウナーな作品。
けど、これはこれでいい。

上にいいように使われ、捨てられていく若い衆の悲哀。
ヤクザ社会はまさに弱肉強食、上にいけなきゃとことん惨めな思いをさせられる。負け犬根津甚八が哀しい... 若頭の成田三樹夫が憎い!

松崎しげるは最初、演技下手クソだなぁヤクザ似合ってないなぁと思ったが、どんどんいい味出していく。この作品ではとても重要な役割を果たす。宇崎竜童も演技は大根なんだが、なんだかいい。どういいのか説明できないけど... この頃はまだ、グラサン外してなかったのね。
知らずに観たが、原田美枝子出てて得した気分。ヤクザ映画に出てくる女性はたいがい幸せにはなれない。やっぱりね(T_T)... 
思いがけなくショーケンがカメオ出演。けど、まったく意味のない役。
ショーケン大好きだけど、こんな役で出てこられても嬉しくはない。

音楽はてっきり宇崎竜童がやってるのかと思ったら、柳ジョージだった。
ヤクザ映画とブルースの組み合わせ。この映画ではそれが成功してる。

劇中キャバレーのハコバンの演奏で松崎しげるが飛び入りで歌う場面あるんだけど、そのハコバンがダウンタウンブギウギバンド( ̄▽ ̄)...
シャウトするしげる見て、日本のJBだなって思ったよ。
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