イチロヲ

狼男とサムライのイチロヲのレビュー・感想・評価

狼男とサムライ(1983年製作の映画)
3.2
16世紀のイスパニア(スペイン)王国、先代から伝えられている狼男の呪いに苦悩する男(ポール・ナッチー)が、その呪いを解くための秘術を求めて京都の学者(天知茂)を訪問する。70年代に低予算スパニッシュ・ホラーを大量生産した、ポール・ナッチーによる狼男映画。(監督のハシント・モリナはポール・ナッチーと同一人物)

狼男の呪いをもつ人物が京都にやって来たものだから、大勢の日本人たちがとばっちりを受けるという物語。いきなり清水寺へとワープするのが笑えるけれど、イスパニアの城郭から純和風へと舞台がガラッと変わる感覚は面白い。日本描写に関しては、些細なツッコミどころがなくはないが、みんな可愛げがあるので気にならない。個人的には、くノ一の「裸に甲冑(裸にエプロン的なやつ)」がツボに入った。

今回、私はノーカット海外版で鑑賞したのだが、後半になると天知茂が単独で大立ち回りを見せるので、もうほとんど天知茂の映画になってしまっている。天知茂VS.狼男では、前半部のガンの飛ばし合いで、天知茂が眼力(または眉間の皺力)だけで勝るところが最高潮。

なお、本作ではポール・ナッチーが製作費を天知茂本人に無心している。そのため、天知茂は巨額の借金を背負ったあげく、日本公開版のフィルムが完成する前に他界してしまう。天知茂が呪いをかけられたとしか思えない…