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亜人 第3部「衝戟」のmitakosamaのレビュー・感想・評価

亜人 第3部「衝戟」(2016年製作の映画)
2.9
2作目のインパクトがかなりあっただけに3作目はちょっと霞んだかな。
映像のカタルシスが2作目が高過ぎた。

原作は読んでないので、原作との違いとかはわからん。でもちゃんと3部作で話は落ちたし良かったんじゃないのかしら?

亜人の佐藤の野望を阻止するため厚生労働省の戸崎と圭のグループの共闘。
佐藤をトコトン強キャラに設定したので、上手く話を回収させるため自然な展開。
圭に少しずつ責任感が出てきてやっと主人公っぽくもなる。
戸崎と泉の関係にも変化が出来ていい感じに進む。
前二作の前フリもちゃんと回収されてるし、3部作映画としては良質だったなと思う。

ただ、やっぱり同じ映像を使って映画とテレビシリーズを同時に制作するというのは疑問がある。
映画の作り方とテレビシリーズの作り方の違いを、もっと自覚的に作り変えて欲しいよな。
ストーリーだって映画なら2時間で1つの起承転結だが、テレビは毎回起承転結がありその都度クライマックスと次回への前フリが必要になる。
演出的にも大スクリーンとテレビサイズはカット割りが変わる筈。
実際に今作はテレビ的なキャラのアップが多かった気がするし、映画ならもっとミドル、ロングから絵作りが欲しかったかな。その方がセルルック3DCGの違和感も目立たなかっただろうに…とは思う。

ポリゴンピクチュアズのセルルック3DCGは始まったばかりだし、今後飛躍的に成長すると思う。
先ずは原作有る無しに関わらず、作風にあったストーリーの獲得が大事。
あと映画として、テレビシリーズありきでなく独立した作品を作って欲しい。できれば3部作でなく1本で完結する物が理想だと思う。

コレをステップに進歩して行けば、ポリゴンピクチュアズの将来性はとても買えると思う。
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