KnightsofOdessa

三つの人生とたった一つの死のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

3.0
No.904[ラウル・ルイス版「世にも奇妙な物語」かと思いきや…] 60点

ルイスの作品はどれから見ようか迷ってしまうほどどれも同じ様な顔をしているから困ってしまうが、そこは私らしく"1001の映画"に掲載されている本作品から始めようじゃないかということで見始めた。MUBIで400円も払ったのに某映像配信サイトにアップされていて機嫌はよろしくない。

物語は四つの寓話的な小話を全てマストロヤンニ主演で語るというよくある手法。と思ったら実は全員同じ人だったというオチが付く。だから"三つの人生とたった一つの死"なんだろうけど。となると前三篇の超現実的な話が繋がって面白い!となるのが普通だが、そうでもない(というか謎が深まるだけ)のがまた奇妙。説明が付かなくなった物語に無理矢理決着を付けようとした感じがする。決着なんて付けなくていい気もするがルイス的には許せんのだろう。

四つの小話の主演がマストロヤンニであることは知っているのだが、やはり彼が出てくるときに画面が華やかになるのはスターである証拠じゃないか。仕草と言動だけで誰を演じているか分かるのも彼のおかげだろう。本作品ではキアラとの親子共演も果たしていて、マストロヤンニのファンとしては感涙だね。ただ、最後の銃撃戦という超展開でキアラを射殺するのはいただけない。

どうでもいいけど、キアラって両親そっくりだよね。
KnightsofOdessa

KnightsofOdessa