“問題です。初代エイリアンの監督はリドリースコット。では2は誰でしょう?ヒントはターミネーター”
そう、答えはジェームズキャメロン。
因みに3はデビッドフィンチャーという巨匠達の超豪華なバトンリレーによってナンバリングを重ねてきたのがこのエイリアンシリーズなのである。
このエイリアン2の製作年がジェームズキャメロンが初代ターミネーターとターミネーター2を作るちょうど中間地点にあたり、まさにそれを感じさせる演出や構成が随所に見られる。
建物内のメタリックな造形であったり、エイリアンの酸で物や人が溶けるリキッド感もどこかシュワちゃんのターミネーターが自由で撃ち抜かれた後に回復する時の映像イメージと合致する。
初代がエイリアンとの初遭遇なら、本作は再調査からの駆逐、あるいはシガニーウィーバーのリベンジマッチといえる。
出だしこそシガニーウィーバーが現地サポーターとしてエイリアンが本当にいるのかを海兵たちと共に惑星調査しに行くという感じだったがエイリアンの存在確認した瞬間、
F◯CK!ここまできたらいっそエイリアンの巣を見つけて根絶やしにしてやんよ!
という流れになっていく。
映画業界の知り合い情報によると本作のシナリオは54年公開のモンスターパニック映画『放射能X』のプロット影響を多大に受けており、作中でも
「まるで(エイリアンたちの生態は)アリの巣だな」
というオマージュリスペクト的なセリフが出てくる。
銃撃戦やエイリアンとの知的な追いかけっこはずっと緊張感や驚きがあって最高。大人になって観直すと、怖さやグロさよりアクション映画としてのレベルの高さに魅せられる。
あとビショップが序盤でやるナイフで指の間を高速で突きまくる遊びは、自分が幼少期にテレビの洋画劇場でやった翌日にクラスで話題になり、男子達でナイフがわりに鉛筆で机の上でやりまくってたら先生にめちゃくちゃ怒られたのが懐かしい。
もしまだ本作が有名過ぎて今さら観るの恥ずかしい…なんて思っている若い映画ファンがいたら迷わず観てほしいと心から思えるスペシャルな作品です。