健多郎

インドの仕置人の健多郎のレビュー・感想・評価

インドの仕置人(1996年製作の映画)
4.0
腐敗した役人に天誅をくだすはなし

「ナマステ御免!」というアホみたいなキャッチコピーにコメディ映画かと勘違いしましたが、実際はガッチガチの社会派映画でした
ロボットの「ワケわからんがおもしろい」ってキャッチコピーに匹敵する面白コピーだな…と思って調べてみたら監督が同じでやんの
キャッチコピー職人はシャンカール監督に恨みでもあるのか

キャッチコピーの話は置いといて内容ですが、実際に社会問題となっているインドでの賄賂・汚職を許さない爺さんがひたすらカッコいい映画でした
賄賂を受け取らねば動かぬ役人は許さぬ…!
賄賂を受け取らねば治さぬ医者は許さぬ…!
賄賂によって杜撰な仕事をする身内も許さぬ…!!
余りに強すぎる眼力、アサシンクリードの先駆者の様な白ずくめの衣装、相手を倒すためではなく動きを封じる為に使われる古武術、ベルトに仕込んだナイフ、ドスの利きまくったヴォイス…なにもかもカッコいいぞこの爺さん!!

実は、爺さんといっても役者さんは息子役と一人二役なので特殊メイクなんですけどね
全然メイクっぽい違和感はありませんでした
途中まで気付かなかったくらいです

シナリオの重厚さ故に普段は楽しみなダンスシーンが少々蛇足に感じてしまったり、制作時期や予算の都合かちゃちい部分もあるにはありましたが、それ以上に有り余るエネルギッシュさが最高でした!
健多郎

健多郎