タラコフスキー

山椒大夫のタラコフスキーのレビュー・感想・評価

山椒大夫(1954年製作の映画)
4.7
ゴダールの名作を見たせいか、彼が最も敬愛する日本人監督である溝口健二の作品がふと見たくなった。

原作の安寿と厨子王丸でも小説の山椒大夫でも姉弟の関係なのに何故この作品だけ兄妹になっているのか、香川京子の年齢に合わせたにしても弟と通用する市川雷蔵とか長門裕之とかの役者はどうしても持って来られなかったとか、と考えたらその点は未だに惜しいと思えるけど、作品自体は雨月物語に続く宮川一夫の起用もあり映像が頗る美しくて素晴らしい。

途中結構胸糞悪い展開が続くから頻繁に見たくなる映画でもないけど、優美な自然の風景の数々が鮮烈に記憶に残って時折鑑賞欲求が湧き上がるから困る。