貝

山椒大夫の貝のレビュー・感想・評価

山椒大夫(1954年製作の映画)
3.5
溝口作品見ておきたいという気持ちと、古典的な物語にまったくそそられない気持ちと半々でみた。てか厨子王の少年期の役の子、綺麗にも程があるわ、、と思ってたら津川雅彦さんだった。若くして完成しすぎてた。

日本映画の良いとこ尽くしみたいな作品だった。日本映画の美しさって退廃感の中にしかないくらいに思ってる人間なんですけど。
やっぱり水との関係性は大きい。気がする。なんて言ったらいいかわかんないけど、日本の海や川って喜怒哀楽で言ったら哀の雰囲気がめちゃくちゃある。入水シーンの物悲しさといいラストの日本海に包まれた人々の小ささといい、なんてメランコリックなんでしょ。この映画は海がいっぱい出てくる。海とかけ離れたイメージで描かれるとこに世界観が生まれてるんだと思う。
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