イチロヲ

ア・ダーティ・シェイムのイチロヲのレビュー・感想・評価

ア・ダーティ・シェイム(2004年製作の映画)
4.0
性の伝道師の影響により色情狂と化した町人たちが、禁欲主義を推進する団体と熾烈な衝突を繰り広げる。人間の本能的な性行動をスラップスティックに描いている、ブラック・コメディ。

「ジャッカス」のジョニー・ノックスヴィルが、性エネルギーで人々を救済するグル(指導者)として登場。性的マイノリティのメンバーによって構成されている、カルト教団を率いているところが最高に笑える。

「子作り以外の性交渉=神への冒涜」とするキリスト教圏へのカウンター精神が盛り込まれており、また性欲に神秘力を求めるという側面では、かつてヒッピーが傾倒していた「タントリズム」を皮肉っているようでもある。

グルに感化される主婦(トレイシー・ウルマン)のコメディエンヌぶりは言わずもがな。デヴィッド・ハッセルホフが、とんでもない役割でカメオ出演してくれる。あと、エロソングに特化したオムニバス盤のようになっているサントラが楽しすぎる。
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