山椒大夫の作品情報・感想・評価 - 3ページ目

「山椒大夫」に投稿された感想・評価

平安時代のセットの作り込みと映像がすごいと思う。名作。
若い映画監督志望の人が見たら「俺には無理」ってなりそうな圧倒的な作品。

「香川京子映画祭」@新文芸坐
今さらながら意識して見るとカメラワーク、長回しがスゴい

見てて気づかないような長回し

厨子王と安寿を残して田中絹代と浪花千栄子の乗った船が佐渡に向かって出るときの、船からのカメラがとても印象的

あっという間の125分

なるほど、荘園は私有地だから国守といえども手が出せないのか、というお勉強になった

津川雅彦が出てたらしく調べてみたら厨子王の少年時代とな
見るべきリストに長年入っていたものの、溝口への苦手意識から今頃の初鑑賞となったが、まさしくこの御時世、今の自分の気持ちにピタリとハマった。忘れられない作品になった。
nn

nnの感想・評価

3.9
-美しく悲しい物語
-慈悲の心
-波紋
-荘園や漁村の情景
-完璧な映像美 構図、光と影
-笛の音
名作。
素晴らしい映像美、普遍的なテーマ。なぜかタルコフスキーの僕村の水のシーンを思い出した。終始しめやかで儚くて綺麗で哀しかった。衣装、ほかの美術も、ちゃんと使い込まれている、黄ばみや荒い感じが再現されていてすばらしかった。
初めての溝口健二作品だったけど、観てよかった。
これ、何ていうか、すべてにおいて完璧な時代劇。のような印象を持った。とにかくカメラワークもすごいし、光と影の配色も絶妙すぎる。演技も迫真にせまっていたし、時代を映した不気味なシーンも満遍なく投入されていて、ストーリーの展開も抜群で食い入る様に画面を見つめていました。家の中の生活感がきちんと出ているのも凄い。
平安時代って、人を殺すことは悪いことなんて認識もないくらい、今とは考えられないくらい道徳観なんて存在していなかった。生きていくのにみんな必死だったわけで。その背景も画面からよく伝わってきたし、人身売買なんてホラー映画みたいな怖さがあった。
そしてラストシーンの情景は綺麗すぎて、もう衝撃的でした!
理不尽な浦島太郎…みたいなストーリー

湖シーンが際立ってきれいだった
森鴎外の大好きな作品。
短編とは思えない時の流れと、山椒大夫の不気味な怖さが印象深い。初めてこの小説を読み終えた時は、感動でしばらく茫然とさせられた。

溝口監督『山椒大夫』。平安時代末期、荘園領主山椒大夫に奴隷として従事する哀れな人々と、生き別れとなった母と兄妹(小説は姉)の悲哀が繊細に描かれています。

どの国、どの時代にも支配する側とされる側がある。
ある僧侶の「自分に災いが降りかからない限り誰も関心を持たない」という諦観した言葉が胸に刺さりました。

それでも父が残した言葉を胸に義憤から立ち上がる兄、厨子王の行動に心を打たれます。

そしてあのラストシーン。涙無しには観られません…
心に残る名作です。
まさ

まさの感想・評価

4.5
素晴らしすぎる。

初鑑賞でしたが、間違いなく傑作。溝口監督作品はこれで3作目の鑑賞であるが、どれも描いてることが深い…今作では特に人間の”残酷さ”、世の中の”不平等さ”など、恐ろしい現実が描かれる。

物語は急ぎ足に感じられた部分はあるものの、ラストが素晴らしすぎて、細かいことなど忘れるくらい満足のいく作品だった。とにかくラストは泣ける。
【読み方は「さんしょうだゆう」】
◉1954年度ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞(溝口健二)受賞。
「山椒」までは読めるんだけど、「大夫」が読めなくてその都度ウィキった。「だゆう」「だゆう」「だゆう」…今度こそ覚えたぞ!
森鴎外原作、溝口健二監督作品。アメリカでいうとジョン・スタインベック原作でジョン・フォード監督作の「怒りの葡萄」的な感じ?いや、違うか。他にも色々例はあるけれど、言いたいことは巨匠による有名文学作品の映画化、ということ。
見始めると、全然「山椒大夫」が出てこなくて途中でその存在をすっかり忘れてしまった。やっと出てきて、「山椒大夫」ってこういう人なのね、っていうのが正直な感想。主人公ではないけれど、まぁ、彼によって物語はドラマチックになる。敢えて「山椒大夫」というタイトルが良い。一度見たら忘れられないタイトル(今まで読めなかったけれど)笑。
海や湖などの水面の映像が綺麗。水面がキラキラしていて、白黒だけどその神秘的な映像の素晴らしさが伝わってくる。
奴隷として売られた妹役の香川京子が可愛らしい。若いけれど目が大きく鼻がしっかりとしていて、昔の日本人女性にしては珍しい顔付き。少し堀北真希のような派手さはないけれど意志の強さを感じる。