こぅ

眠りの館のこぅのレビュー・感想・評価

眠りの館(1948年製作の映画)
3.9
メロドラマの巨匠ダグラス・サーク監督作品初鑑賞
で、【フィルム・ノワール】。

NY初ボストン行き蒸気機関車の中で、眠りから覚めたアリソン(クローデット・コルベール)は、何故自分がここにいるか分からない…。

序盤からサスペンスたる観客への吸引力、面白み、
期待値高まるが、このシークエンスから直接的には
、展開は見せずに留まった。
(観客を惹きつける役割は、充分達成している。)

キャラクターの無駄の無さ、使い方(繋がり)が
上手い。
怪しさき人物が徐々に【小出し】にされ、、
35分過ぎた辺りで、本作の【プロット】が明かされ
る、、。
そこで、こんな大掛かりでは無く、普通に◯◯して
しまえば、、って、突っ込みしたら本作は成り立た
ないのだ。

アリソンの友人ブルース(ボブ・カミングス)が、
警察以上の冴え、活躍を見せるのはご愛嬌。

ダフネ役のヘイゼル・ブルックスが美しく美脚。
アリソン役、クローデット・コルベールと、
ヘイゼル、この2女優が、真逆のキャスティング
だったら、本作の説得力は無い。


夜の寝室での犯行シークエンスの陰影(ライティ
ング)、鏡を使った撮影、クライマックスの階段
での銃撃戦の【◯◯のオンオフ】を使った撮影の
演出が秀逸。
ただ、この2つのシークエンスの犯人の【誘導】
に言えるのは、こんなに上手くは行かないだろう
と、、。

クライマックスのキーマンがあの人とは、これも
キャスティングの妙か。


ラスト、銃声と激劇伴からスッと【一気に静寂】、、
が、カッコ良い。
こぅ

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