のび

コントラクト・キラーののびのレビュー・感想・評価

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)
3.7
人生に希望を見い出せなくなった主人公のアンリが自殺を決意し、殺し屋・”コントラクト・キラー"に自分を殺すことを依頼する。殺し屋の影が自分の周囲に現れはじめたそのとき、アンリは花売りの美女マーガレットと出会う。アンリが死を望んだ瞬間から、彼の運命が大きく方向を変えてゆく物語だ。

と書くと、この映画はシリアスな話みたいだが、むしろコメディ的な色彩が全編に漂っている。主人公のアンリをはじめ、どこかずれてる登場人物たちや状況が顔を出す。

アンリの運命が大きく方向転換する中で、アンリが持っていたずれや、アンリに関わる人々や状況の持つずれが少しずつ重なっていく。そのちょっとしたずれが重なり合い、つながることで、最後には主人公のアンリでさえも思っても見なかった地点へとたどり着く。

主人公のアンリの依頼通りに、アンリを殺そうとするコントラクト・キラーに追われるという緊迫感ある物語だ。だからこそ緊迫感の中にあるずれたところが、いっそうおかしさをもたらすのだろう。