telemarker2

ブロードウェイのバークレー夫妻のtelemarker2のレビュー・感想・評価

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全体的にポイントを逃した演出と退屈な脚本と気の利かない鈍重な撮影のせいか、アステアに魔法がかからない。というか、アステアとロジャースでなければならないという必然性がない。だいいちダンスシーンが少ないのが致命的。アステアが椅子に座ったまま歌って終わりじゃ僕は満足できないです。
 ピアノのシーンは個人的に鼻につくし、いったいどんな顔でラ・マルセイエーズの朗読を聞けばいいんだ?? 最高に狂っていてかつ唯一面白いシーンは、アステアがダンスシューズを射的の要領で撃ち殺していくダンスシーン。この映画の混迷っぷりを象徴的にあらわしている。しかしアステアだって本当は、ダンスシューズを撃つような真似などしたくなかったはずだ。なにせ彼の商売道具なんだから。あまりにも彼が不憫だ。
 あと、スコットランドの民族衣装を着た二人の歌い方は(特にジンジャー・ロジャースは)、ちょっとやり過ぎなのではなかろうかと余計な心配をしてしまう。
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