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霧の音のmingoのレビュー・感想・評価

霧の音(1956年製作の映画)
4.1
後期清水宏の恋愛人間ドラマの傑作。運命に翻弄される恋人達を3年ごとに描いて、ロマンチックな運命劇を魅せるにくい演出は流石の一言。音楽は控えめ、サイレント期の清水宏を彷彿とさせる静謐さ。すれ違いは哀しい。と同時に美しいんだね。人は一生に何度すれ違うのだろうか。胸が苦しくなるほど陽の当たらないこんな傑作に出会えたことが嬉しくもあり哀しい。結ばれない演出を霧で演出するのももう、言葉にならない。あぁ、傑作。
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