あざらし

裏切りのサーカスのあざらしのレビュー・感想・評価

裏切りのサーカス(2011年製作の映画)
3.8
「これは極秘事項だ。
他の誰もが知らない。」

ジムはとある男性の家を訪れました。
ジムに尾行がついていないか確認した男は、彼に忠告をします。
それは、誰も信じるなということ。

男は自分の命が狙われていると言います。
ジムはまずコードネーム:もぐらに会いに行くように言われました。

題名のサーカスとは、諜報部のことを指します。諜報部の男たちの中に、もぐら:裏切り者がいます。さて、それは…

"僕のエリ"のトーマス・アルフレッドソン監督作品です。
僕のエリと同様に独特のムードがあり、台詞でなく、風景を含めた映像で魅せる映画でした。

余計な台詞がないとストーリーを理解するのが難しくなりますね。
この映画も一部も目が離せません。

日常生活の静かで寒々しい空気感の中で、非日常を生きているシーンが挿入されるところが、この監督らしいというところでしょうか。

非日常の上で日常生活を送っている、終始、寒々しい色彩がとてもクールで雰囲気があります。

諜報部の裏切り者は誰かというストーリーですが、実際にはそうであるように、時間軸とおりに情報が追って分かる訳ではないので、どのシーンがどこの情報なのかと、混乱してしまいました。

でも、きちんと話を追っていくと、とても面白いストーリーの映画です。

一回目見終わった後、すぐに2回目を観て確認したくなります。
その2回目の鑑賞で、やっとこの映画の良さを堪能できるように思います。

この映画は、単に裏切り者は誰かという犯人探しではない映画です。

「もぐらは5人の中の1人だ。」
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