romio

君を想って海をゆくのromioのレビュー・感想・評価

君を想って海をゆく(2009年製作の映画)
3.7
フィリップリオレ作品、2作目。
初めて見たパリ空港の人々で、なんか平凡だし特に見どころねぇ映画だななんて思っていたが、今回見て、すごく反省した。
俺の見る目がなかっただけであった。
全然普通じゃない!

邦題は君を想って海をいく。だっせー題名だなと思っていたが、
原題はWELCOME。
話としても、フランスの難民に焦点が当てられた話。
フランスとイギリスを隔てるドーバー海峡。
何と言っても、その曇天の空、そして真っ黒な海の映像が良かった。
この映画の奇妙なところは、
話自体は特段面白くなく普通に進むのみ。ここのここが良かった!とかこいつ魅力的!とかそういうこともない。
また、監督からの、今回の場合だと難民が一つのテーマだが、それに対しての意見というものはっきりとあるわけではない。
しかし、見た後に何か心に残っている感情がある。
それがどんな気持ちなのかは自分にも分からないが。
俺が思うに、この作品では、何か特定の人ではなく、人というものに焦点が当てられてるのではないかと感じた。
どう考え、どう行動するのか?そもそも人とは?人ってなんだよ?
ということが具体的にもそうでなくとも言及されることなく、ただただ普通の話がそこにあるだけなのだが。
登場人物を追いすぎない、話を追いすぎない、そこが全体の面白さに繋がっている。

WELCOME
romio

romio